「カルーア・ナイト」



金木犀は
あやかしの香り
雨に打たれて
密度を増す




夜気に魅せられ
雲の色さえ艶を帯びる
迷い込んだ 絡みつく迷路
猫目の月が姿を見せる頃
抜け出して あなたのもとへ
足下を這う冷たさも
吐息の熱には勝てない
むせ返るほどのあやかしを
グラスに注いで飲み乾せば
ひっそりとあなたが 笑った