「ネズミのジレンマ」


私ががんばり屋だと言われるのは

いつもせわしないからだ

いつもせわしないのは

よくつまづくからだ

よくつまづくのは

後ろ向きに歩いているからだ

後ろ向きなのは

目を背けているからだ

背けているのは

前方が眩しくて直視できないからだ

そこからはいつもにぎやかな音楽が流れてくる

時々(もっと)近くに行きたいと思っても

暗闇に慣れすぎたこの目は

光を拒絶する

闇はゆるやかに私を包んで

しかしいつも孤独だ

せめてどこかにサングラスがあれば

しかしここには何も無い

視界の端で時々思い出という名のチーズを齧る

もう一人の私がいる他は