「minority」


 例えば、である。
 ほんの時たま読んでる漫画雑誌にたまに新人の読み切りが載っていて、で、その後改めてその連載をしたりする。
 大抵連載にしてしまうより読み切りの方が、中身が充実していて面白い。だからどちらかというとそういうのはあまり読まないようにしているのだが。
 もちろん例外はある。
 それで、“あ、これ結構面白いじゃん”なんて思って読み始める。
 …その途端、打ち切りになって話が尻切れトンボなまま終わってしまうのはどういうことか。後には大して興味のないジャンルの人気連載が残り、また読む気を失くしてしまう。
 まぁマンガ界と言うか、出版界って言うのは人気至上主義的な部分があるから大部分の読者の心を掴めなかったっていうのは結果的には敗者になってしまうのだけれども。
 そう考えれば、仕方ないと言えば仕方ないのだけれども。
 例えば、である。
 好きでいつも聴いているアーティストが、CDを出すというのを知ったのが発売日の三日前だった時。
 これはつまり、テレビなどのマスコミはもちろんCD屋にも情報が出てなかったということで。
 友人からの噂を確かめるべく慌てて公式サイトを開いてみたら、そこには三行ほどの短文で「間もなく発売」なんて書いてあったりして。  …もう少し大々的にしましょうよ。
 このシンプルなスタイルがこの人の特徴なのだから苦笑するしかないのだけれども。
 で、小さくコーナーの隅に置かれた新しいCDをようやく手に入れる。
 余談なんだけど、この人のアルバムの発売日は何故か天気悪いんだよなぁ。土砂降りだったり大雪だったりエトセトラエトセトラ。
 ええと、どこまで言ったっけ?
 あぁ、そうそう、CDを買う。聴く。もちろん好きな訳なんだから、曲とかに不満がある訳ではなく。
 それで、久しぶりにテレビなんか見たりする訳で。え?なんで久しぶりかって?そりゃ、私の部屋に唯一あるポータブルテレビがパソコンのコンセント使わなきゃ見られないからよ。コード買えって?だって面倒じゃない。別に全く見ない訳じゃないんだし。時代の波に取り残されるのはさすがにイヤだもん。天気予報とかニュースとかその他その他。
 話途切れちゃったじゃない。まだ続きあるんだから。
 テレビテレビ。そう、たまにレコード会社のCMやるじゃない。
 なのに発売したばかりなのにこの人のだけはやらないって言うのはどういう訳なのだろうか。前にアニメのテーマソングやっていた時はちゃんとやっていたのに。
 別に人気がない訳ではない。ファンサイトも結構あるし、最近はカラオケにもアルバム曲とか増えてきたし。
 なのにCMをやらないというのはどういう訳か。もしかしたらどこかではやっているのかも知れないが。だけど、それが地方限定な時は私は泣く。
 音楽絡みでもう一つ。
 あまり流行に関心のない私は親しい人間としかカラオケに行けない。
 何故って、持ち歌が少ない上、流行曲を聴かされても分からない。本当にごく一部しか分からない。一緒にと言われてもまずもって無理無理。
 もし歌ったとしても誰も知らないしちょっと内容暗めなことが多いので場を盛り下げること請け合いなのである。
 だから親しく、なおかつ私の嗜好を理解しあるいは共有してもらえる人間としか行けない。もしくは完全に趣味が合わないとお互いに自覚している人とか。
 それでたまに行くその場で必ず三回はお互いに口走る言葉。
“…何であの人の曲が入ってないのよ!!”
 二、三曲しか入ってないのも不満たらたらだが、下手するとその歌手のカテゴリすらない時がある。
 これでも必死にリクエストしてるのに…まぁ会社の方でもそんな声にいちいち耳を傾けたらキリがないことこの上ないので仕方ないのかもしれないのだけれども。
 例えば、である。
 友人たちと心理テストをやったりすると、必ず一つは誰も選ばない答えを選んだりして驚かれることがある。
 そうすると結果にズバリ「あなたの思考は独特で、豊かな感受性を持っています」なんて出たりする。
 で、友人にいつも“変わってるってことだよねぇ”なんてからかわれる。
 だから心理テストとか占いというのは一人で楽しむものだと思う。…そう言えば、最近流行りの(もう最近じゃないか?)『〜占い』っていうのをやると、必ずその中に「あなたはセンスが良くおしゃれです」とある。…絶対それだけは違うと思う。
 つまり、結論を言ってしまえばだ。
 私はマイナー志向もマイナー指向、マイノリティ・エピキュリアンってことである。
「ってことは、」
















「そんなお前に選ばれた俺もマイナーってこと?」
「そうとも言う。」




−−−−−−
エッセイ風味。
むしろ二年くらい前の私情。